FC Bayern dribbles into the cloud with SAP

With more than 432,000 members, FC Bayern Munich is the second-largest sports club in the world, just behind Sporting Lisbon. FC Bayern Munich AG, the company responsible for professional football, also ranks among the top clubs in terms of revenue. In the Deloitte Football Money League ranking, FC Bayern took third place in the 2024/25…

IBM Z에 Arm 얹는다…클라우드 이전 어려운 워크로드 겨냥

IBM과 Arm이 IBM과 Arm 기반 워크로드를 모두 실행할 수 있는 하드웨어를 공동 개발하겠다고 발표했다. 이를 통해 Arm 소프트웨어를 IBM 메인프레임에서 구동할 수 있도록 한다는 계획이다. IBM은 지난 2일 보도자료를 통해 양사가 세 가지 분야에 집중할 예정이라고 밝혔다. 우선 Arm 소프트웨어가 IBM 플랫폼에서 실행될 수 있도록 가상화 도구를 구축한다. 또한 규제 산업이 요구하는 보안 및 데이터…

하이퍼스케일러 ‘투자 경쟁’ 본격화…AI 인프라 투자 1조 달러 시대 눈앞

델오로 그룹(Dell’Oro Group)에 따르면 지난해 데이터센터 자본지출은 전년 대비 57% 증가한 7,260억 달러를 기록했다. 이는 델오로가 해당 통계를 집계하기 시작한 2014년 이후 가장 빠른 성장 속도다. 2026년 역시 50%를 웃도는 성장률이 예상되며, 이에 따라 올해 데이터센터 자본지출은 1조 달러를 넘어설 전망이다. 불과 1년 전만 해도 델오로는 이 같은 이정표에 2029년에 도달할 것으로 예상했다. 델오로 애널리스트…

토큰 비용이 연봉 넘는 시대 온다?···AI 에이전트 과금 폭증에 IT 업계 경고

적절한 통제가 이뤄지지 않을 경우 AI 에이전트 비용이 산출물의 가치보다 더 커질 수 있다고 팟캐스트 ‘올인(All In)’ 공동 진행자 제이슨 칼라카니스와 차마스 팔리하피티야는 지적했다. 올인은 미국의 비즈니스·기술 분야를 다루는 팟캐스트로, 벤처 투자자 출신 IT 전문가들이 참여해 운영하는 프로그램이다. 최근 한 에피소드에서 오랜 기술 투자자인 칼라카니스는 자신이 속한 조직에서 클로드 API를 사용하는 과정에서 에이전트 비용이 하루…

오픈텍스트, 제조 대기업 IT 운영 자동화 사례 공개

오픈텍스트 코리아에 따르면, 해당 기업은 24시간 365일 가동되는 생산 라인을 유지해야 하는 특성상 수천 대 서버의 점검과 리소스 관리 업무를 수작업으로 처리해 왔으며, 이로 인해 상당한 인력과 시간이 소요되는 운영 구조를 갖고 있었던 것으로 전해졌다. 이에 기업은 오픈텍스트의 AI 기반 이상 징후 탐지와 장애 원인 분석 기능을 제공하는 ‘AI 오퍼레이션 매니지먼트 스위트(AI Operations Management Suite)’와…

“AI 운영의 복잡성, 플랫폼과 에코시스템으로 풀어내다” HS효성인포메이션시스템의 엔터프라이즈 AI 접근법

기업의 AI 활용상은 빠르게 변화하고 있다. 이제 AI는 멀티 에이전트로서 다양한 업무를 자동으로 판단하고 실행하며, 기업은 정형 데이터를 넘어 비정형, 반정형 데이터까지도 쉽게 분석할 수 있게 됐다. 분명 환영할 만한 변화지만, 여기엔 우려도 적지 않다. 기업의 운영 환경이 점점 더 복잡해진다는 의미이기 때문이다. 기업은 AI를 안정적으로 운영할 전문 인력 부족과 초기 구축 비용, 그리고 급변하는…

“스스로 문제 파악하고 고친다” HPE가 제안하는 AI 자율주행 네트워크 비전

2026년 초 AI 개발사 앤트로픽은 AI가 노동시장에 미치는 영향을 분석한 보고서를 발표했다. 화이트칼라 직업군은 물론 예술 영역까지 AI의 영향권에 들어와 있으며, AI 노출도가 높은 직종일수록 향후 10년간 고용 성장률이 둔화할 것이라는 내용이었다. 2022년 이후 해당 직종에서 저연차 직원 채용이 실제로 줄고 있다는 데이터도 포함됐다. AI는 직업을 단번에 대체하는 것이 아니라 자동화와 작업 효율화라는 방식으로 먼저…

【寄稿:第3回】『課題 × デジタル = 価値 ⇒ 成果 ⇒ 成長・変革』――CIOが描くべき、成果・成長に直結するDXの方程式

『課題 × デジタル = 価値 ⇒ 成果 ⇒ 成長・変革』――CIOが描くべき、成果・成長に直結するDXの方程式 デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が使われ始めて久しくなりました。しかし各社からは、「PoC(概念実証)は実施したが成果につながらないPoC地獄だ」とか、「生成AIは全社導入したが利用率が上がらない」といった声を耳にすることも少なくありません。 なぜDXは、これほど取り組まれているにもかかわらず、成果に結びつかないケースが多いのでしょうか。その原因の一つは、「デジタル技術を導入すること自体が目的になってしまっている」ことにあると思います。いわゆる「目的と手段の混同」です。 DXの本質は、デジタル技術そのものではなく、 ・デジタル技術を導入することで、どんな「課題」を解決したいのか・誰のため何のために「価値」を提供するのか・その提供価値はしっかりと「成果」に結びついているのか・成果を持続的に積み上げることで、個人や組織、会社の「成長・変革」につながっているのか にあると考えます。言い換えれば、 という方程式を立て、価値の連鎖を設計した上で、戦略は実行できているのか、成果を出し続けられているかがDXの成否を分けると思います。 まずは 「課題」から始める DXが失敗する典型的なパターンは、「この技術が使えそうだ」「他社もやっているからこのITツールを導入する」といったプロダクトアウトの発想です。もちろん技術進展を追いかけるという意味での知的好奇心はとても重要なのですが、技術・ツールを導入すること自体が目的化した瞬間に、DXは迷走を始めることになります。まず問うべきは「私たちが本当に解くべき課題は何か」です。 業務の標準化・自動化を進めて生産性を向上させたいデータ活用を進め、高度な意思決定につなげたい顧客ニーズに迅速に対応することで顧客満足度を向上したい人財不足への対応、ベテラン社員のナレッジ蓄積をしたいデジタル技術やデータを活用して新しい事業・サービスを創出したい など、様々な課題がある中で、解くべき課題を曖昧にしたまま、いくらデジタルを掛け算しても、思ったような価値は生まれません。 CIOは、顧客や社会の声を傾聴し、経営層や事業部門と徹底的に対話した上で、解くべき課題を言語化する役割を担います。ときには、表面的に見えている事実や問題事象、発する言葉の裏にある潜在的なニーズ・課題にまで踏み込む必要があります。 課題を明確にするということは、単なる現状分析ではなく、たくさんの問題の中から今解くべき課題として選び取り、かつ、解決する優先順位を決める行為です。限られた資源(ヒト・モノ・カネ・情報・時間)を有効活用して、どこにデジタルを掛け合わせるかを決断する覚悟が求められます。 デジタルは「掛け算」である 解きたい経営・業務の「課題」が明確になった後、初めてデジタルの出番が来ます。しかしここでも重要なのは、「導入」ではなく「掛け算」です。デジタルは、それ単体で価値を生むわけではありません。あくまでもWHATにあたる「経営・業務課題」に対して、手段としてのHOWにあたる「デジタル」が掛け合わされてこそ、意味を持ち価値を生み出します。 デジタルが得意なことはたくさんあります。市場分析、動向や設備劣化などの予測、最適化、顧客接点強化、暗黙知の形式知化、遠隔操作・集約化・自動化・生産性向上など、近年のデジタル技術の進展により、現在は多数の課題解決ができる状況となっています。 例えば、社内に営業力強化という課題がある場合、生成AIやデータ分析技術を掛け算すれば、 ・顧客や社会全体のニーズ・課題を自動で情報収集・要約し、営業パーソンに配信する・顧客のペルソナをAIエージェント化し、顧客体験向上につながるニーズ・意見をAIエージェントから多数挙げてもらう・生成AIを使って顧客への提案資料を自動作成する・顧客との商談が終わると同時に、SFAシステムに営業日報が自動登録され、営業チーム内や上司に共有される・顧客との商談履歴を生成AIが分析・評価し、AIエージェントが商談のクロージングに向けたアドバイスをしてくれる・顧客からの問合せ対応については、定型的な内容はAIエージェントが回答し、非定型で高度な内容については人間が回答・対応する業務プロセスへと変革する といった形で、営業全般の業務・シーンに対してデジタル技術の利活用が可能となります。また自社における営業活動のノウハウから成功パターンを抽出して標準化・システム化するとともに、AIの利活用を前提とした変革を併せて実行することで、より大きな価値が生み出されることになります。 ここでCIOに求められるのは、デジタル技術の知識・スキルはもちろんのこと、「業務と技術の接点を設計する力」です。課題を理解し、業務の流れを俯瞰し、どこにデジタルを掛け算すると最もレバレッジが効くのかを見極める。この設計力こそが、CIOの核心的な役割だと思います。 価値を定義しなければ、成果は測れない 「課題 × デジタル」が実現したとしても、それが「価値」につながっているかどうかを測れなければ、組織は動き続けません。ここでいう価値とは何でしょうか。以下に、第2回の私の記事でお伝えした「価値ピラミッド」の「機能的価値」「情緒的価値」「社会的価値」の3層を再掲します。 DXで提供される価値としては、機能的価値として収益向上、コスト削減、省力化、リスク低減などが中心となりますが、情緒的価値には安心の提供、魅力やつながりの提供があり、社会的価値には社会貢献、環境問題への対応、帰属・縁の提供、自己実現などもあります。 いずれの提供価値であっても、重要なのはDX施策を構想する際に、「このDXの取組みの提供価値は何か」「何をもって成功とするのか」「どのKPIで測るのか」を設計・定義しておくことです。これらをDX施策を始める段階で明確にてしておかなければ、提供価値が曖昧になり、結果として「成果・効果が見えない」という状態に陥ります。 CIOは、適用技術の責任者であると同時に、事業部門と一緒に価値を共創し、成果責任を共有する経営メンバーです。価値を定量・定性の両面で定義し、投資対効果を説明できる状態を作ることがDXを進める上では必要不可欠だと私は思います。 成果を出して初めて、成長と変革が始まる 経営学の父ピーター・ドラッカーの言葉に「成果に焦点を当てよ」というものがあります。ドラッカーは「何をしているか」ではなく「何を達成したか(成果)」に意識を向けるべきだと繰り返し説いています。DXは決して単発プロジェクトで終わることはありません。DXの真の目的は、企業の圧倒的競争優位の確立と持続的成長、そして組織変革です。このうち組織変革については、ミッションやビジョン、バリューを掲げただけでは進みません。課題とデジタルを掛け算して、継続的に価値創出できる場を設計し、成功と失敗を繰り返しながら、実際の成果が見えてくると、少しずつ組織の空気が変わり始めます。 ・「A事業部門では、生成AIを使って、これだけ効率が上がって、○○円の効果が出た」・「B事業部門では、各職場で自発的にDXを進めており、個人も組織も成長し、組織風土も良くなっている」 このように成功事例が社内で共有され始めると、DXは「一部の人だけがやる特殊な取組み」から「全社員が当たり前のように取組む仕事のOS」へと位置づけが変わっていきます。 小さくても良いので成果を出すこと。成果が出たら全社で共有し褒め、称え、祝うこと。その繰り返し、積み重ねが、やがて大きなうねりとなって組織全体の変革を促進します。 CIOは、PoCで終わらせず、実装・評価・横展開・定着までをやり切る覚悟を持つ必要があります。 DXは「組織風土」の変革である 最終的に、課題解決から価値創出を繰り返し、それを成果・成長につなげることで、組織には新しい風土が作られ始めます。心理的安全性も、仕事の基準も、共に高い組織小さく早く試し、人より早くたくさん失敗して、失敗から学び、成長する組織AIの利活用を前提に変革し、業務を再構築する組織 これらが企業全体に根付いたとき、DXは単なる施策ではなく、企業のOSになり、やがて企業のDNAになります。 CIOの役割は、技術の導入者にとどまりません。課題を起点に、デジタルを掛け合わせ、価値を定義し、成果を出し続ける仕組みを設計すること。そして、そのプロセスの繰り返しを通じて組織風土をより良いものに変えていくことだと私は強く思います。 おわりに:方程式を、解き続け、回し続ける 「課題 × デジタル = 価値 ⇒ 成果 ⇒…

米国と日本の防衛サプライチェーン強靭化と製造イノベーション

供給網強靭化は「在庫」ではなく「設計」の問題 防衛サプライチェーンの強靭化というと、まず「部品を多めに持つ」「国内調達に戻す」といった話が浮かびやすい。もちろん在庫や国産化は重要だが、それだけでは“供給できる状態”は維持できない。防衛装備は長期運用が前提で、部品の陳腐化やベンダー撤退が起きやすく、さらに平時と有事で求められる生産量が大きく変わる。つまり問題の核心は、モノが足りないという単発の不足ではなく、長い時間軸で供給が途切れないように「製品と生産の設計」を組み替える必要がある点にある。 ここでイノベーションが生まれるのは、強靭化がコスト増ではなく“設計テーマ”に変わる瞬間だ。代替可能性を上げるためのモジュール化、部品点数削減、複数サプライヤーを前提にした仕様の標準化、工程の自動化、品質データのトレーサビリティ確保。こうした要素は、調達の条件ではなく製造の競争力そのものになる。そして防衛の厳しい要件が、結果として民生の製造DXにも転用できる「強い型」をつくっていく。 米国:NDISが示した優先順位と、供給網を動かす政策手段 米国では国防総省が2024年1月に初の「National Defense Industrial Strategy(NDIS)」を公表し、向こう数年の産業基盤政策の軸を示した。そこでは優先事項として、レジリエントなサプライチェーン、ワークフォース、柔軟な調達、経済的抑止といった柱が明確に掲げられている。重要なのは、強靭化が「生産能力を増やす」だけでなく、調達の仕方や人材、投資の予見可能性まで含めた“エコシステム設計”として位置づけられている点だ。 この設計思想の延長に、需要側から供給網を動かすという発想がある。防衛は民生のように需要が自然発生しにくい領域でもあるため、政府が安定した需要シグナルを出すことで企業の投資判断を後押しする。NDISでも、産業に明確な需要シグナルを届ける手段として複数年調達などが語られている。供給網の強靭化は、工場のラインを増やすだけでは実現しない。設備投資が回収できる見通しを作り、サプライヤーが退出しない経済条件を整え、平時から“作れる状態”を維持することが必要になる。 米国:DPA Title III・IBAS・ManTechが作れる力を増幅する 米国の特徴は、政策手段が複数レイヤーで用意されていることだ。防衛生産能力のボトルネックに対しては「Defense Production Act(DPA)Title III」による投資支援が使われ、たとえば重要鉱物の国内供給網づくりに資金を振り向けた事例が紹介されている。ここで狙われているのは、単なる原料確保ではなく、採掘から加工、リサイクルまで含めた国内パイプラインを育てることにある。素材が止まれば下流は全部止まるため、上流の“見えにくい脆弱性”を政策が直接たたきにいく構図だ。 同時に、脆弱な供給能力やサプライヤーを支える枠組みとして「Industrial Base Analysis and Sustainment(IBAS)」がNDISの文脈でも言及されている。IBASは、特定分野で供給途絶が起きる前に手当てをする発想と相性が良い。民間の論理だけでは採算が合わず消えやすい工程や材料でも、防衛上の必需品であれば“維持すること”自体が国家の投資対象になる。 さらに製造そのものの革新を狙うのが、国防総省の「Manufacturing Technology(ManTech)」だ。ManTechは、先端製造技術の開発・適用と訓練を通じて、低リスクでタイムリーな生産・維持を支えることを使命としている。ここが重要で、供給網強靭化は部品や企業の“数”だけでなく、工程の“成熟度”と“再現性”を上げないと、有事の増産が成立しない。つまり強靭化の主戦場は、設備投資以上に「工程を作り込む力」へ移っている。 米国:サプライチェーンのサイバー要件が製造データを変える もう一つ、米国で強靭化と製造イノベーションを直結させているのがサイバーだ。防衛産業基盤(DIB)は攻撃の標的になりやすく、情報漏えいは設計データや生産ノウハウの流出に直結する。米国ではCMMC(Cybersecurity Maturity Model Certification)の最終規則が連邦官報で公表され、国防調達のサプライチェーン全体にサイバー基準の実装を求める方向が明確化された。 ここで起きる変化は、セキュリティ対応が「IT部門の仕事」から「製造データの作り方」へ広がることだ。設計変更の履歴、工程条件、検査結果、出荷判定の根拠といったデータが、品質保証だけでなく監査・説明責任の基盤になる。セキュアに保存し、改ざんされず、必要な人にだけ共有される形でデータが流れるように設計しなければ、そもそも取引に参加できない。この要件は結果として、デジタルスレッドやトレーサビリティの導入を“やると良いDX”から“やらないと作れないDX”へ押し上げる。 こうした流れを後押しする存在として、Manufacturing USAの枠組みの中で国防総省と連携する「MxD(Manufacturing x Digital)」のような機関が、製造のデジタル化とサイバーの両面を掲げている。また、積層造形を軸にする「America Makes」も国防総省が関与するネットワークの一つとして知られ、従来調達が難しかった部品の代替生産やリードタイム短縮と相性が良い。供給網強靭化は、物理的な部品の確保だけでなく、製造を支える“データと技術の流通”を整備することへ広がっている。 日本:防衛生産基盤強化法が作った“支援と義務”のパッケージ 日本でも供給途絶リスクや企業撤退への危機感を背景に、制度面の整備が進んだ。象徴的なのが「防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律(防衛生産基盤強化法)」で、2023年6月に成立し、同年10月に施行された。防衛装備庁の説明では、供給網強靭化、製造工程の効率化、サイバーセキュリティ強化、事業承継などを基盤強化の措置として位置づけ、サプライチェーン上のリスクに対応できる枠組みを整えている。 この法律の実務的なポイントは、企業側が「装備品安定製造等確保計画」を作成し認定を受けることで、特定の取り組みに必要な費用について国が措置し得る仕組みが明示されたことにある。つまり、供給網の強靭化を“お願い”ではなく、計画と契約を通じて具体的な投資行動に落とし込む道が作られた。特に中堅・中小のサプライヤーは、取引条件が厳しくなるほど投資余力が削られやすい。ここに制度的な支えが入ることで、撤退リスクを下げながら工程改善や能力維持を促す構造ができる。 さらに、日本の制度設計で注目すべきなのが「サプライチェーン調査」である。法律に基づき装備品等の安定製造確保のため、事業者に調査を行う枠組みが明記されている。供給網の脆弱性は、プライム企業だけを見ても分からないことが多い。素材、特殊工程、治工具、検査設備のどこか一つが詰まれば全体が止まる。調査を通じて“どこが単一障害点か”を可視化し、支援策や調達設計に反映できるかどうかが、強靭化の成否を分ける。 そしてサイバーは日本でも明確に“サプライチェーン課題”として扱われている。防衛省は「防衛産業サイバーセキュリティ基準」を整備し、米国国防省が契約企業に求めるNIST SP 800-171と同水準の管理策を採用していること、下請けを含む防衛関連企業を対象にすることなどを示している。供給網強靭化の議論が、物理的な部品供給だけでなく、設計・製造データの保護と運用能力へ広がっている点は、米国のCMMCの流れとも共振している。 日米の共通点と違い:製造DXを成功させる実務の勘所 米国と日本の取り組みを並べると、共通点は「強靭化を“製造の能力問題”として扱い、資金・制度・要件で動かす」ことにある。NDISがサプライチェーンを最優先の柱として掲げたこと、ManTechが製造能力のギャップを埋める使命を持つこと、日本が防衛生産基盤強化法で計画認定と財政措置を制度化したこと。これらは、供給網を“市場任せ”にしないという意思表示だ。 一方で違いもある。米国はDPA Title IIIのような投資手段を通じて上流の素材や重要鉱物に踏み込み、国内での供給網再構築を強く志向している。日本は、撤退や供給途絶のリスクが現実化しやすい企業層に対して、計画と契約を通じて工程改善や能力維持を支える枠組みを整え、加えてサプライチェーン調査で可視化を強める設計が目立つ。 製造イノベーションという観点で言えば、日米に共通する“次の主戦場”は、工程の再現性とデータの信頼性だ。増産局面で最初に詰まるのは、設備台数よりも、品質を保ったままスループットを上げる工程設計、代替部品の迅速な再認定、サプライヤー変更時の検証、そしてそれらを裏づけるデータ管理になる。ここにサイバー要件が加わると、データは単に保存されていればよいのではなく、改ざん耐性やアクセス統制、監査性を備えた形で“流通”できなければならない。 防衛サプライチェーンの強靭化は、危機対応の話に見えて、実は平時の製造力を底上げする話だ。政策が需要シグナルと投資手段を用意し、企業が工程とデータの設計を更新し、品質保証とサイバーを一体で作り直す。その積み上げが「必要なときに、必要な量を、必要な品質で作れる」状態を作る。防衛が工場を進化させるのは、まさにこの“作れる状態の設計”を社会に先回りで要求するからなのである。 Read More from This Article: 米国と日本の防衛サプライチェーン強靭化と製造イノベーション…