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三井住友FGのリテールから着手したデジタル化、磯和CDIOが語る(前編)

三井住友FG非金融事業「オリーブ」が大反響

3メガバンクの一角、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は「オープンイノベーション等の活用による各種デジタルプラットフォームをはじめとする新たなサービスの創出」(DXの推進方針)を目指して、新規事業の創出に力を入れている。

なかでも2023年3月のサービス開始から5年で1200万を目標にスタートした総合金融サービスの「Olive(オリーブ)」は若い世代を中心に大きな反響を呼んでいる。

アカウント数は2024年7月に300万を突破、新規開設の約半分を20代が占める。

オリーブは銀行口座とクレジットカード、デビットカード決済、ポイント払いの4つがセットになったオンラインサービスにネット証券最大手のSBI証券、ネット保険専業のライフネット生命保険などのサービスをスマホアプリ上でまとめて使えるのが大きな特徴だ。

SBI証券の取引、住宅ローンなどサービスを活用すればするほどポイント還元率が高まり、最大で20%のポイント還元を受けることができる。

三井住友フィナンシャルグループのグループCDIO、デジタルソリューション本部、トランザクション・ビジネス本部担当、デジタル戦略部担当役員、三井住友銀行専務執行役員の磯和啓雄氏は次のように語る。

「オリーブは、300万アカウント以上獲得できたということだけではなく、オリーブが生まれたことによって我々のビジネスの進め方が変わってきている」(磯和氏)

今までなら富裕層が多くいるようなエリアに出店して、銀行員が顧客開拓を進めていくといった営業戦略をとってきた。そのためメガバンクといえど主要な商圏は東京・名古屋・大阪周辺にとどまっていた。ところがオリーブの登場で、リテールマーケットの見える化が進み、商圏が一気に拡大した。

「我々のタッチポイント(企業と顧客の接点)で見ていくと、先に顧客ができて、それを見た上で出店して、そこでビジネスを作っていくという仕組みに転換しました。つまりこれまでのとは順番が逆になっている。デジタルを通して新しい価値とビジネスのプロセスを変えるというのが、徐々に徐々に浸透し始めています」(磯和氏)

リテールから着手した三井住友FGのデジタル化

ところでなぜ、三井住友FGが新しいビジネスを構築しようと考えたのだろうか。

「危機感です。銀行法が改正され異業態からの参入が予想されていましたから、既存の金融機関が脅かされる恐れがあったわけです。我々は金融のデジタル化を見越して、ヤフー(現・LINEヤフー)と一緒にジャパンネットバンク(JNB、現PayPay銀行)で実証実験のようなことをやっていましたが、これからは銀行自身がデジタル化を進めていかなければ絶対勝てないと思いました」(同)

三井住友FGがリテール分野で本格的にデジタル化を進めようとしたのが2014年ごろ。このときリテールマーケティング部とIT戦略室(2017年からはIT戦略部)が設立された。

「そのとき、この2つの部署の立上げを部長として任されたのが私です。私はそれまで法人営業部長でしたので、全く違う業務。まさに青天の霹靂でした」(同)

磯和氏はこれまで法人営業・法務・経営企画・人事などに従事する銀行員だった。デジタルの専門家でもない磯和氏がなぜ、銀行の命運をかけたデジタル化の陣頭指揮を任されたのか。

実は、磯和氏は丸の内支店の人事部と法人企画統括部(現ホールセール統括部)の副部長時代に、社内業務改革を主導し、三井住友銀行誕生以来初めて法人チャネルを大きく変えた。そんな改革意欲と改革の実行力が高く評価されたようだ。

磯和氏が担当したリテールマーケティング部は、リテール部門のデジタル開発を手掛けており、自由に使える予算もある程度ある。デジタル化でもこの予算を有効に活用した。

「リテールマーケティング部の予算をIT戦略室に回して、開発を進めることもありました。他部署からの反発もありましたが、そこはいろいろと案件のやりくりをして、重要な案件を先行して開発するなど、工夫しました」(同)

服装を自由にしてもらわないと開発者が集まらない

しかし、デジタル化を進めるための人材が不足していた。IT戦略室の陣容は当初7人。全員が銀行員としてのキャリアしかない。ITの技術者だったら、だれにでもできるような簡単な修正すらできない状態だった。

磯和氏は既存のサービスを改めて検証することからスタートした。

「既存のサービスを検証すると、私が1990年代に参画したインターネットバンキングのワンタイムパスワードがプラスチックカードのものをそのまま使っていることがわかりました。すでにスマホが普及し、指紋認証できるスマホの機種も増えているのに、16年前と同じものを使っていたのです。これは経路依存症以外のなにものでもないと思いました」

行内だけで開発を進めていては経路依存症から脱却できないと考え、システムインテグレーターやベンダーなど外部から人を集めて開発を進めた。

「『出向でも派遣でも常駐でも何でもいいから、IT戦略室の席に座って、ビジネスを企画してくれ。僕が認めたら、その企画した方が所属する企業に発注します』と言って、いろいろなところから来ていただきました。マイクロソフトからも来てくれましたし、それまで全く取引がなかった会社も含めると20社以上から人を出してもらっていました」

IT戦略室は1年で7人から70人に人員が増強された。

このとき一つの問題が浮上した。服装だ。銀行員はスーツにネクタイというのが常識の時代だ。しかし磯和氏は、彼らにスーツやネクタイを強要すれば、萎縮し、自由な発想でアイデアを出すことができなくなるのではないか、という不安を抱いていた。

「『これではあかん、うちの部だけは服装を自由にしてもらわないと開発者を集められない。開発者がいなければ仕事が何もできない』、そう思って人事部に進言したんですけど、逆に『このビルにネクタイをしてない人がいるけど、大丈夫か』と言われて最初は反対されましてね。下から意見を上げようとしても埒が明かないので、当時社長だった国部(毅 現三井住友FG取締役会長)さんに『すみません。IT人材を採用しようと思っているんですけど、ネクタイとスーツだけ何とかなりませんかね』とお願いしました」(磯和氏)

このとき国部氏は少し考えるようなしぐさをしながらも「いいよ」と答えてくれた。最初の1、2年ぐらいはリテールマーケティング部やIT戦略室のエンジニアだけが私服だったが、次第にこれが全行に広がった。ドレスコードフリー(私服化)の走りとなり、一部の部署ではフリーアドレスデスクも採用されるようになった。

最もこだわったのはユーザーエクスペリエンス(UX)

最初に着手したのがSMBCダイレクトを活用するためのスマホアプリの開発だった。

「当時、アプリを出していましたが、実体はブラウザーで、いちいちインターネットを立ち上げなければ入力ができないという代物でした。世の中では、スマホの利用が広がってブラウザーの利用を追い抜こうとしていた時期だったので、本格的なアプリを開発するのは、非常にいいタイミングだったと思います」(磯和氏)

どんなに高度な機能を持っていてもユーザーにとって使い勝手の悪いものは結局、利用してはもらえない。

「当行ではそれまでシステムやアプリは、ウォーターフォールで作って、最後にその成果を検証していたのですが、『いまいち、使いにくいね』といった声が多かった」(磯和氏)

そのため磯和氏が特にこだわったのがUX(ユーザーエクスペリエンス)だ。注目したのがヤフーの取り組みだった。当時ヤフー社長の宮坂学氏が「爆速経営」を旗印に、スマホアプリを作り始めていた。ヤフーはUXを探るため、マジックミラー越しに開発者たちが、ユーザーの反応を見るインタビュールームを作って、使っていた。

磯和氏も大手町のビルに「YOUR VOICE」というインタビュールームを作った。

部屋をマジックミラーで2つに分け、スタッフはマジックミラー越しに三井住友銀行が開発した商品だとは知らないモニターに実際に試してもらい、その言動をチェックするという仕組みだ。モニターの募集は1回につき5人ぐらいで、性別や世代などを分けて、何度も繰り返す。

「最初のころは大変でした。モックアップ(実物大の模型)を作ったときには、『なんか意味があるのか』とひどい言われようです。銀行員はモニターから指摘を受けてUXを変える経験なんてほとんどない。だから最初の頃は、マジックミラー越しに見ている女性の開発者が、『これ使いにくいね』なんて言われると、泣き出したりしてね。僕は『泣くな、これで改善していけばいいんだよ』と励ましました。改善を繰り返すうちに『これ便利だ』と言ってくれる人も現れる。今でいうアジャイル開発ですが、当時アジャイル型の開発なんてことは別に考えてはいませんでした」(磯和氏)

半年で大きく変わった社内の風向き

三井住友FGのような本格的なアプリ開発は金融業界の中ではいまだ、未知数の分野だった。三菱UFJフィナンシャルグループやみずほフィナンシャルグループなどの他のメガバンクがスマホアプリを本格的に導入したのもそれからかなりあとになってからのことだ。

2014年にリテール分野のデジタル化を始めて、わずか半年で三井住友銀行アプリがリリースされた。これが実現できたのは、勘定系のシステムとは別にアプリを開発したからだ。

しかし完成したあともなお、行内での風当たりはかなり強かった。

「周囲の反対はありました。個人のインターネットバンキングであるSMBCダイレクトのアクティブユーザーの数は、10年前のパソコンバンキングの頃から300万アクティブユーザーで、そこからずっと横這いだったのに、アプリを開発して半年ぐらい経つと急激に増え、そこから流れが変わりました。これがデジタルのダイナミズムであり、面白い点です」

アクティブユーザーの数が急速に増加する中で、行内の風向きも大きく変わっていった。

300万ユーザーが400万ユーザーになった頃から、それまで反対したり、批判したりしていた人たちから「そんなに増えるんだったら、店頭でやっている住所変更をここに載せよう、デジタルで住所変更できるようにしよう」「店頭でやっている個人の振り込みを全部こちらに誘導しよう」といろいろアイデアが寄せられるようになった。

「我々が思っていたこととは違う、全然予期していなかったことを、いろいろな人が発案してアプリに『搭載できないか』と相談しにくるようになったのです。僕らは『それはいいですね。それじゃあ、人、出しますよ』と言って、どんどんシステム対応していく。最初は僕らがぐっと踏ん張って企画を通してきたのですが、転がり始めると、今度は勝手に転がって雪だるまのように大きくなって、みんなを巻き込んでいく」(同)

当時磯和氏はこうした現象を銀行の店頭で強く感じたことがあった。磯和氏は家を購入するための代金を支払うために支店にいったときのことだ。

「アプリの現代化(モダナイゼーション)して1年か2年経ったころ、僕が自宅の購入代金の支払いをするために三井住友銀行の代々木支店に行った時のことです。金額が大きいのでアプリではなく、店頭に行って振り込もうと思ったわけです。支店に行ったら、請求書も振り込み用紙もありませんでした。それで聞きに行くと、『アプリをお勧めしております』と言ってくる。もちろん俺がアプリを作っているんですから知っていたんですが、『アプリだったら100万円ぐらいしか振り込めないんじゃないの』と聞くと、『それであれば、金額を上げますので、ローンカウンターにどうぞ』と言われました。カウンターの担当者がその場で限度額を引き上げてくれた。僕らが予期してないアプリを企画し、僕らが予期しない旗振り、アプリへの誘導がいろいろなところから始まっている。『これは面白い』と本当に思いました」(磯和氏)

さらに間髪入れずにデビットカードのイシュイング(カードの発行業務)をやった。当時三井住友FGは金融業界の中でも後発、他行に大きく出遅れていた。

「当時は11行ぐらいがデビットカードに進出していました。デビットカードの開発も私は大きな開発予算を使ってやりました。最初から困難の連続でしたが、それがやがて今のオリーブ開発の原点になるわけです」(磯和氏)

オリーブはさまざまなアプリを一つのプラットフォームで組み合わせることが大きな特徴だが、そこで重要となってくるのがソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェースのAPI(Application Programming Interface)だ。

「グループ会社と繋げる必要があると思っていたのですが、当時はAPIがなかった。繋げるにも結構手間かかったんですけど、webスクレイピング(ウェブサイトから大量のデータを自動的に抽出する技術)で繋げられると思って、マネーツリーに頼んで、お客様の同意を取ったうえで、銀行のアプリから入る仕組みを作りました。それまで1個1個作っていたものがひとつのアプリに集約されていく。その仕組みがオリーブへとつながっていくわけです」(磯和氏)

さらにオリーブはCDIOミーティングの立ち上げや三井住友カードの大西幸彦社長の奮闘で日の目を見ることになるのである。

ITやDXに詳しい米調査会社、ガートナーのリサーチ&アドバイザリ部門バイスプレジデントアナリストを務める鈴木雅喜氏は、この事例について次のように述べている。

「ガートナーが初めて『デジタル・ビジネス』へのトレンドを語ったのは2013年末のことでした。新しいテクノロジで既存ビジネスを変革する。あるいは、新たなビジネスを生み出す。こうしたトレンドは現在でも世界中で進んでいます。しかし、スタートアップではなく、既存の企業で大きな変革に成功した例はほんの一握りしかありません。変革にはリスクがつきまとい、既存事業を破壊したり、失敗したりすることもあるためです。取り組みを継続することも容易ではありません。

こうした状況の中で、今回の事例は10年間にわたってビジネスの変革に取り組み、大きな成功を収めつつある例と言えるでしょう。経営層自らが、強く危機感を感じ具体的な行動を起こしたこと、失敗してもやり直すアジャイルを行動指針に取り入れたことが、次の成功を呼び込んだと思われます。

日本において、企業が現在の延長線上にある近い将来に向けて、投資対効果を重視したリスクを取らないビジネス計画を立てているケースは珍しくありません。しかしそうではなく、10年先の自社がどうなっているか、最善のシナリオだけではなく、最悪のシナリオも考慮し、今のうちから目先の投資対効果に振り回されない、リスクを前提としたビジネス開発投資を進めていくべきです。また、それを継続していくことが企業の未来を切り開いていくでしょう。社会が大きく変化していく中、企業だけが変わらなくて済むはずがないのです」


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Source: News

Category: NewsNovember 27, 2024
Tags: art

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